設計事例
ラペ二子玉川特別養護老人ホーム
豊かな自然に囲まれた敷地を機能的に活用
北側に国分寺崖線の豊かな緑、南側には丸子川が流れる閑静な住宅街です。もともとは袋小路だった敷地にゆるやかな勾配の敷地内通路をつくり、さらに丸子川に橋を新設して、避難時の安全性も確保しました。その通路に沿って建物を配置し、駐車場と緑地を設計。西側中央にメイン入口、北側にサービス入口を設けて、動線を明確に分けています。フロア構成は、1階はショートステイ、地域交流スペース、職員管理諸室、2〜4階はユニット型特養の居住エリアを配置。屋上には屋上広場と設備機械置場を設けました。
施工データ
- 建 築 主
- 社会福祉法人 緑樹会
- 所 在 地
- 東京都世田谷区
- 工 事 種 別
- 新築
- 敷 地 面 積
- 4,701.99㎡
- 延 床 面 積
- 6,458.68㎡
- 構 造 規 模
- RC造、地上4階、塔屋1階
- 定 員
- 特養144名、ショート24名、地域交流スペース
- 竣 工
- 2019.8
- 施 工
- 建築/フジタ 電気/六興電気(現・HEXEL Works) 機械/三建設備工業 昇降機/日立ビルシステム
清らかな水のイメージを取り込む
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設計前にデザインコンセプトを策定し、事業主と設計者がイメージを共有しつつ計画を進めました。具体的には、丸子川の清らかな水の流れをイメージして、建物南西に水盤、光庭に硝子の滝と和風庭園、もうひとつの光庭にはゲート滝を設けるなど、自然をふんだんに取り入れたプランを追求。エントランスホール、地域交流スペース、居住エリアのユニットと、どこからも光庭を楽しめるようになっています。2〜4階の居住エリアと共用廊下を行き来する玄関には、木洩れ日を連想させる光の演出も。外観はバルコニーの水平ラインと縦格子を組み合わせることで圧迫感をおさえつつ、色彩や素材に配慮することで、周辺環境に調和しながらも凛とした佇まいとなりました。